架橋ポリ管が折れた!ドライヤーで直る?「白化」したら即アウトな理由
狭い天井裏や床下での配管中、無理に管を曲げようとして「パキッ!」。
嫌な感触と共に、架橋ポリエチレン管(架橋ポリ)がくの字に折れてしまった(座屈した)経験はありませんか?
「これ、ドライヤーで温めたら戻るって聞いたけど…」
その通り、架橋ポリには形状記憶特性があるため、熱で元に戻ります。
しかし、「戻して使っていい場合」と「絶対に切って捨てなきゃいけない場合」があります。その判断基準を間違えると、数年後に漏水事故を起こします。
1. なぜ熱で戻るのか?(形状記憶特性)
架橋ポリエチレン管は、分子同士が網の目のように結合(架橋)しています。
そのため、外部からの力で変形しても、熱を加えることで元の分子構造に戻ろうとする力が働きます。
1. ヒートガン(工業用ドライヤー)を用意します。(家庭用ドライヤーでは熱量が足りず時間がかかります)
2. 折れた部分の周辺をまんべんなく温めます。
3. 管が「透明」になってきたら、自然と元の円形に戻ります。
4. 水で濡らしたウエスで冷やして固めます。
2. 「白化(はっか)」していたら即切断!
ここが最も重要な分岐点です。
折れた部分をよく見てください。折れ目が「白く」変色していませんか?
⚠️ 白い筋は「骨折」の証拠
プラスチックの下敷きを何度も曲げると、折り目が白くなって、最後は割れますよね。
架橋ポリも同じです。「白化」=「分子結合が破壊されたサイン」です。
白くなった部分は強度が著しく低下しています。たとえ熱で見た目の形が戻ったとしても、耐久性は戻っていません。
少しでも白くなっていたり、亀裂が入っているように見えたら、迷わずその部分を切断し、継手(ソケット)で繋ぎ直してください。
3. 継手代1000円をケチるな
「継手を入れると材料費がかかるし、抵抗も増えるから…」と、無理に修復しようとする気持ちは分かります。
しかし、その1000円程度の継手代を惜しんだ結果、床下で水漏れが起きたら、損害賠償は数百万円になります。
「折れたら切る。繋ぐ。」
これが、夜枕を高くして眠れるプロの選択です。
正しい知識が、自分を守る保険になる。
「なんとなく」で済まされがちな現場の判断基準を、明確なルールとして指導しています。
漏水事故ゼロを目指す施工会社様は、ぜひ研修カリキュラムをご相談ください。