ポンプから「ガラガラ音」がしたら即停止!エア噛みの正しい抜き方と、放置してはいけない理由

ポンプのエア抜き作業イメージ

揚水ポンプや加圧ポンプが動いた瞬間、「ガラガラガラ!」「ジャーー(空回り音)」という異音が響く。
そして、圧力計の針がピクリとも上がらない…。

これは典型的な「エア噛み(空気混入)」の症状です。
「音がうるさいだけ」と放置して運転を続けると、ポンプ内部の軸封(メカニカルシール)が摩擦熱で焼き付き、深刻な漏水事故に発展します。
異音がしたら、まずは深呼吸をして、以下の手順で「空気」を抜いてください。

1. なぜ「空気」が入ると水が出ないのか?

ポンプは水を吸い上げて押し出す機械ですが、空気を吸い上げる能力はありません。

💡 穴の空いたストロー

ストローの途中に穴が空いていると、いくら吸ってもジュースは上がってきませんよね。
ポンプの中に空気が溜まると、羽根車(インペラ)が空回りしてしまい、水を引っ張り上げる真空状態を作れなくなります。
この状態を「エアロック」や「エア噛み」と呼びます。

2. 正しいエア抜きの3ステップ

多くの渦巻きポンプには、ケーシング(本体の丸い部分)の上部に「エア抜きコック」や「プラグ」がついています。

  1. ポンプを停止する: 回り続けていると空気が撹拌されて抜けにくい場合があります。(※機種によっては運転しながらの方が良い場合もありますが、基本は停止・または寸動で確認します)
  2. コックを少し緩める: プライヤーやドライバーで、エア抜きコックを「半回転」ほどゆっくり緩めます。
  3. 「シュー」から「水」へ: 最初は「シューッ」と空気が抜けます。そのまま待つと、液体(呼び水)が出てきます。完全に水だけになったら締めます。

⚠️ 熱湯や高圧水に注意!

長時間空運転していたポンプ内の水は、摩擦熱で熱湯になっていることがあります。
また、給水ポンプなどは高圧がかかっています。
いきなりコックを全開にすると、熱湯が顔に噴き出す危険があります。必ずウエスを当てながら、少しずつ緩めてください。

3. 「なぜ空気が入ったのか?」が重要

エア抜きをして復旧しても、それは対症療法に過ぎません。
「なぜ空気が混入したのか」という根本原因を解決しないと、明日また同じアラームが鳴ります。

  • 受水槽の水切れ: 水位が下がって空気を吸い込んでいませんか?(電極棒の異常など)
  • 吸込管の漏れ: フート弁や配管の接続部から、空気を吸っていませんか?(負圧側の漏れは水が出ず、空気を吸います)
  • 長期間の停止: 久しぶりに動かすポンプは、水が落ちている(落水)可能性があります。

「音」で異常を聞き分ける耳を持つ。

ベテランの職人は、ポンプの回転音だけで「軸受摩耗」か「エア噛み」か「キャビテーション」かを聞き分けます。
こうした五感を使った点検技術も動画で学べます。

メンテナンス技術を学ぶ

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