「ピットと天井裏で腰が限界」な設備屋さんへ。長く働くためのコルセット選びと、腰を守る体の使い方
高さ1mもないピット内で、配管を抱えてカニ歩き。
天井裏のボルトを締めるために、身体を「くの字」に曲げて長時間キープ。
設備屋の仕事は、まさに「腰いじめ」の連続です。
「朝、顔を洗う姿勢すら辛い」「足に痺れが出てきた」
もしそんな状態なら、根性論で乗り切ろうとしてはいけません。
選手生命を伸ばすための、正しいギア(道具)選びと対策をお伝えします。
1. コルセットは「幅広」か「骨盤」か
ドラッグストアの安物では、現場の負荷には耐えられません。プロが選ぶべきは以下の2タイプです。
- 重作業・揚重メインなら「幅広ハードタイプ」: 背面に金属ステーが入っているもの。腰椎全体をガッチリ固めるため、重量物を持つ時に最適です。ただし、狭い場所では動きにくいのが難点。
- 狭所・潜りメインなら「骨盤ベルト」: 腰ではなく「骨盤」をギュッと締める細いタイプ。動きを阻害せず、身体の軸が安定します。ピット作業にはこちらがおすすめです。
⚠️ 「つけっぱなし」は逆効果?
「寝る時以外ずっと着けている」という方がいますが、これは危険です。
自前の筋肉(天然のコルセット)がサボることを覚え、筋力が低下して余計に腰痛が悪化します。
「今から重いものを持つぞ」「ピットに入るぞ」という『戦闘時』だけ装着するのが正解です。
2. 狭い場所での「腰の殺し方」を変える
腰を痛める最大の原因は、「背骨(腰椎)を曲げて作業すること」です。
狭い場所でも、以下の意識を持つだけで負担が激減します。
お辞儀をする時、背中を丸めるのではなく、脚の付け根(コマネチのライン)から体を折りたたんでください。
背骨は真っ直ぐのまま、お尻を突き出すイメージです。
こうすると、負担が「腰の骨」ではなく「お尻と太ももの筋肉」に分散されます。
3. ヘルニアのサインを見逃すな
単なる筋肉痛なら休めば治りますが、以下のアラートが出たら即病院(MRI)コースです。
- お尻から太もも、足先にかけて「電気が走るような痺れ」がある(坐骨神経痛)。
- 片足の力が入りにくい、つま先立ちができない。
- 排尿・排便の感覚がおかしい。
まとめ:体も「道具」の一つ
インパクトドライバーのバッテリーが弱ったら交換しますが、あなたの腰は交換できません。
良いコルセットを買い、整体に通うのは「浪費」ではなく、長く稼ぐための「設備投資」です。
まずは今日から、無理な姿勢での作業を少しでも減らす工夫をしてみてください。
長く働ける「環境」作りも大切。
無理な工程や、少人数での過重労働が腰痛の根本原因かもしれません。
職人の健康を守りながら利益を出すための、現場マネジメント研修も行っています。