「グリストラップ清掃の頻度」に法律の規定はある?施主に聞かれた時の正しい回答例

グリストラップ清掃作業の様子

店舗の施主様からよくある質問。
「グリストラップって、法律上どのくらいの頻度で掃除しなきゃいけないの?」

この質問に「毎日です」と答えるのは優等生すぎますし、「詰まらなければOK」と答えるのは無責任です。
実は、法律(下水道法や水質汚濁防止法)には「〇日に1回掃除せよ」という回数の規定はありません。
あるのは「ここから流れ出る水が汚れていてはいけない(排水基準)」という結果の規定だけです。

1. 法律が求めているのは「結果(数値)」

下水道法では、公共下水道へ流してよい油分の濃度(ノルマルヘキサン抽出物質)は、一般的に「30mg/L以下」と定められています。
つまり、「掃除をサボって油まみれの水が流れたら、回数に関係なくアウト(法令違反)」ということです。

💡 施主様への回答例

「法律で『何日に1回』とは決まっていませんが、『油を流してはいけない』という厳しいルールがあります。
その基準を守るためには、お店の規模にもよりますが、以下のペースが最低ラインになります」

2. プロが推奨する「3つの清掃頻度」

法律を守り、かつ配管詰まりを防ぐための現実的な基準は以下の通りです。
これを施主様のマニュアルに落とし込んであげてください。

  • 【毎日】バスケット清掃: 1槽目のカゴに溜まった野菜くずなどの固形物は、毎日捨てないと腐敗して悪臭の原因になります。
  • 【週1回】浮上油の除去: 2槽目・3槽目に浮いている油(ラード)をひしゃく等ですくい取ります。これをサボると、油が排水管に流出して詰まります。
  • 【月1回】底の汚泥(スラッジ)除去: 底に溜まったドロドロの汚泥は、産業廃棄物として処理する必要があります。ここは専門業者への委託が一般的です。

3. 産業廃棄物の罠に注意

⚠️ そのゴミ、一般ゴミで捨ててませんか?

グリストラップから出た油や汚泥は「産業廃棄物」です。
これを一般ゴミ(燃えるゴミ)として捨てると、廃棄物処理法違反で施主様が処罰されます。
「掃除したゴミはどう処理するか」まで提案するのが、プロの仕事です。

まとめ:詰まってからでは遅い

「配管が詰まって店が営業できない」という損害は、清掃コストの比ではありません。
頻度は法律で決まっていませんが、**「店の寿命」**を決めるのは日々のメンテナンスです。

「言った言わない」を防ぐために。

引き渡し後のトラブルを防ぐには、正しい維持管理ルールの説明が不可欠です。
施主様向けのメンテナンス説明資料の作成支援なども行っています。

メンテナンス指導について相談する

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