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写真整理の残業が「2024年問題」を破る。月40時間を取り戻す画像管理DX

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ある中堅の建設会社で、現場監督の残業時間を洗い出したところ、担当者が首をかしげる結果が出ました。現場作業そのものより、事務所に戻ってからの時間のほうが長かったのです。原因を掘ると、ほぼ毎日1〜2時間を費やしていたのが「写真の整理」でした。これが、2024年問題の本当の構造を教えてくれます。

写真整理だけで月40時間が消える

2024年4月から建設業にも適用された時間外労働の上限規制は、違反した場合に6ヶ月以下の懲役または30万円以下の罰金、さらに企業名の公表という重いペナルティを伴います。「現場が繁忙期だから仕方ない」という説明は、もはや法的に通じません。しかし多くの経営者が見落としているのは、残業の主因が施工管理そのものではなく、夕方以降の事務作業にあるという点です。

現場監督の1日を具体的にたどってみます。17時に現場が終わり、事務所に戻ってからの動きはおおむね次のようになります。SDカードをPCに差し込み、数百枚の写真を一枚ずつ確認しながら報告書に使えるものを選ぶ。黒板の文字が読みにくければ補正し、撮り忘れに気づけば翌日の撮影メモを作る。最後にフォルダ名を「〇月〇日_工区A」と命名して保存する。この一連の作業が毎日1〜2時間かかります。

月20日稼働なら、写真整理だけで月20〜40時間の残業が確定します。法定の時間外上限が月45時間であることを考えると、この作業を放置したまま上限を守ることは、構造的に不可能に近い状態です。

2024年問題・時間外規制の基礎データ
上限時間(原則)
月45時間、年360時間
特別条項適用時の上限
年720時間、単月100時間未満、複数月平均80時間
違反した場合の罰則
6ヶ月以下の懲役または30万円以下の罰金(労働基準法第119条)
写真整理による残業の試算
1日1〜2時間 × 月20日稼働 = 月20〜40時間

人を増やさずに整理時間をゼロに近づける

採用難が続く建設業で、人員を増やして解決しようとする発想には限界があります。現場経験のある人材はすでに引く手あまたで、採用コストも高騰しています。経営者として現実的に取れる選択肢は、写真整理という作業そのものを自動化し、監督が手を動かさなくても台帳が完成する仕組みを作ることです。

画像管理DXの核心は「撮った瞬間に台帳が出来上がる」という設計にあります。スマートフォンの画面上に電子黒板を表示して撮影すれば、物理的な黒板を持ち歩く必要がなくなります。GPSと工程表を連動させたシステムは、どの工区の何の工程で撮影したかをAIが判断し、自動でフォルダに振り分けます。結果として、現場監督が事務所に戻ったときにはクラウド上で台帳がすでに完成しており、確認して承認するだけで帰宅できます。

写真整理DX化の主な変化
  • 電子黒板による撮影で、黒板の書き直し・持ち運びが不要になる
  • GPS連動の自動仕分けで、フォルダ整理・リネーム作業がなくなる
  • クラウド同期で、帰社後の移送・転送作業がゼロになる

導入の落とし穴は「汎用アプリへの過信」にある

ここで一つ、経営者が陥りやすい判断ミスに触れておきます。「市販の写真整理アプリを使えばいいのでは」という発想です。汎用アプリは確かに低コストで導入でき、操作性も洗練されています。しかし建設現場では、発注者ごとに異なる台帳フォーマットや、独自のフォルダ構成が存在します。汎用ツールはそこに対応できず、結局「アプリに入れた後、手で直す」という二度手間が発生することがあります。

「使いやすいが自社の書式に合わない」というのが、汎用アプリ導入後に最も多く聞かれる声です。写真管理のDXを本当に機能させるには、自社の業務フローと台帳フォーマットに合わせて設計されたツールが必要です。汎用か専用かを判断する基準は、「自社独自の台帳が自動で出力できるか」という一点に絞って考えると迷いません。

メリット
  • 写真整理にかかる月20〜40時間の工数を大幅に削減できる
  • 撮り忘れや誤仕分けによる手戻りがなくなる
  • 監督が定時に帰宅でき、採用・定着に好影響が出る
デメリット
  • 現場でのスマートフォン操作に慣れるまで習熟期間が必要
  • 発注者によっては紙台帳を求められる場合があり、完全ペーパーレスにならないこともある
  • 汎用アプリでは自社書式への対応に限界があり、専用開発はコストが生じる

法的リスクとDXコストを天秤にかける

写真管理の仕組みを整えるには、一定のコストがかかります。しかし労働基準法違反が確定したときの影響は、罰金だけにとどまりません。企業名の公表は採用市場での信用を損ない、元請けからの受注にも影響します。中長期で見ると、違反リスクを放置するコストのほうがはるかに高くつきます。

残業代を払い続けることと、残業そのものをなくす仕組みを作ることでは、投資の性質がまったく異なります。前者はコストが毎月積み上がり続ける構造で、後者は一度整備すれば継続的に工数が削減されます。経営判断として、どちらが持続可能かは明らかです。

「夕方から事務所でパソコンに向かう監督の背中を見て、若い子が辞めていく。それが一番痛い」——ある中堅建設会社の経営者の言葉。

写真整理から始める2024年問題への答え

2024年問題への対策として、多くの会社が工程管理や勤怠管理から手をつけようとします。しかし現場監督の残業時間に最も直接的な影響を与えているのは、毎日繰り返される写真整理という地味な作業です。ここを自動化することが、上限規制をクリアするための最短距離になります。

「どこから手をつけるべきかわからない」という経営者ほど、まず現場監督の退社時刻と、その日の最後に何をしていたかを1週間記録することをお勧めします。おそらく、答えは写真整理の中にあります。現場での施工力は高い会社が、夕方からの1〜2時間という見えないコストで上限規制違反のリスクを抱えている。その構造に気づいたときが、DX化に踏み出す最初の一歩になります。

導入前に確認すること
  • 自社の台帳フォーマットに自動対応できるか
  • 発注者が指定する提出形式に書き出しが可能か
  • 現場でのスマートフォン使用ルールを事前に整備しているか
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株式会社SUMITSUBO AI
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建設業界40年のナレッジ × 東大松尾研究室発のAI開発力。積算DX・図面解析・AI教育(KEN-CUBE)まで、現場の本質的な課題を受託開発で解決するAIソリューションカンパニーです。

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