「坂が急なほうが、水が流れる?」それがトイレ詰まりの原因です。AIと学ぶ、配管の常識。

排水管の勾配イメージ

SUMITSUBO AI 代表の軽部です。
現場で新人の子に「配管の勾配(傾き)をとってね」と言うと、良かれと思ってものすごく急な坂道にしてしまう子がいます。

「だって社長、坂道が急なほうが、水が勢いよく流れて詰まらないですよね?」
気持ちはすごく分かります。直感的にはそう思いますよね。
でも、排水管に関しては、これこそが「一番詰まる原因」なんです。

今日は、なぜ急すぎるとダメなのか。どうやって新人に教えればいいのか。小学生でもわかるように解説します。

「雨の日の窓ガラス」で考えれば一発でわかる

みなさん、大雨が降った日の「家の窓」や「車の窓」を思い出してください。
あれだけ大量の水が流れたはずなのに、雨が上がったあと、ガラスにホコリや汚れが残っていませんか?
あれがまさに、配管の中で起きている「詰まり」の原因です。

❌ 窓ガラスが「垂直(急角度)」だと…

雨水は「スッ!」と一瞬で下に落ちてしまいます。
水が速すぎて、ガラスについた汚れを捕まえる時間がありません。
水だけが猛スピードで走り去り、汚れ(汚物)はその場に取り残されます。
これが配管の中で起きると、乾燥して「詰まり」になります。

⭕️ 車のボンネットなど「少し傾いている」と…

垂直の窓より、少し傾斜のあるボンネットの方が、雨上がりはキレイになっていませんか?
水がゆっくり流れるため、水が汚れを包み込み、ズルズルと引きずりながら一緒に流れていくからです。
これが「1/100勾配」の理想形。水とモノが一緒に動く状態です。

「数字の暗記」ではなく「イメージ」で教える

教科書通りに「1/100で施工しろ!」と数字だけ言っても、現場では伝わりません。
「急すぎると、雨の日の窓ガラスみたいに、水だけ逃げて汚れが残っちゃうんだよ」
そう伝えるだけで、新人の目の色は変わります。

大切なのは、「なぜ?」という理屈を、誰でもわかる体験と結びつけることです。

AIが「教える手間」を肩代わりする未来

とはいえ、忙しい現場で毎回こうやって例え話をするのも、現実的には大変ですよね。
私たちが目指しているのは、こうした「熟練職人の頭の中にあるイメージ」を、AIが代わりに伝えてくれる仕組みです。

言葉だけでは伝わらないニュアンスも、テクノロジーを使えば「視覚的」に、そして「直感的」に共有できるようになります。
日本語が苦手な実習生でも、スマホひとつで「日本の職人の感覚」を正しく学べるプラットフォーム。
SUMITSUBO AIは、そんな新しい現場教育の形を構想しています。

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