ネジ山がむしれる=刃の寿命?チェーザを交換する前に見るべき「切粉(キリコ)」のサイン
ねじ切り機(パイプマシン)を使っていて、一番イライラする瞬間。
それは、切り上がったパイプを見たらネジ山がボロボロにむしれていたり、二重ネジになっていたりする時ではないでしょうか。
「あー、刃(チェーザ)が終わったか…高いのに。」
そうため息をついてすぐに刃を交換するのは、ちょっと待ってください。
実はその不調、刃のせいではなく「別の原因」かもしれません。
1. 刃の状態は「切粉(キリコ)」が教えてくれる
刃がまだ使えるのか、もう寿命なのか。一番わかりやすい判断材料は、排出される「切粉」です。
【正常な状態】
切粉が銀色に輝き、途切れずに長く繋がって「リボン」のように出てくる。
(※手で触ると熱くない)
【寿命のサイン】
切粉が細かくブツブツ切れ、「砂利」のように粉っぽい。
色は黒っぽく、触ると火傷するほど熱い。
→ この状態なら、刃の切れ味が落ちています。交換時期です。
2. 刃を変える前に「油」を見直せ
もし、切粉の形は悪くないのにネジがむしれる場合、犯人は「切削油」の可能性が高いです。
- 量は足りていますか? タンクの油が減り、刃先に十分な油がかかっていないと、摩擦熱でネジ山が溶けてむしれます。
- 油が死んでいませんか? 何年も継ぎ足しで使っている真っ黒な油は、潤滑性能が落ちています。この場合、新品の刃に変えてもすぐにダメになります。
「刃を変える前に、油を変える(または足す)」。
これで直るケースが現場では半分以上です。
3. 意外な盲点「切粉の噛み込み」
刃も新しい、油も十分。それでもむしれる場合。
チェーザをセットする溝(ダイヘッド)の隙間に、細かい切粉が挟まっていませんか?
⚠️ 0.1mmのズレが命取り
チェーザの裏や横に小さな切粉が挟まっていると、4枚の刃のバランスが崩れ、均等に削れません。
刃を交換する際は、必ずパーツクリーナーとウエスで溝をピカピカに掃除してからセットしてください。
まとめ:道具の手入れで「経費」は減らせる
チェーザは1セット数千円〜1万円する高価な消耗品です。
「むしれたら即交換」ではなく、「油は?掃除は?」と一呼吸置くことで、工具費の無駄を大幅に削減できます。
次にむしれた時は、まずタンクの中を覗いてみてください。
機械の寿命を延ばすのも、職人の腕。
施工技術だけでなく、工具のメンテナンスやトラブルシューティングまで網羅した教育を行っています。
現場の「困った」を自己解決できる職人を育てたい方は、ぜひご相談ください。