図面に指定がない!「VP管」と「VU管」どっちを使うべき?埋設と屋内の使い分け基準
「現場に入ったら、図面に配管の種類が書いていない…」
排水管には肉厚のVP(厚肉)と、肉薄のVU(薄肉)がありますが、どちらを使うべきか迷ったことはありませんか?
「とりあえず安いVUでいいか」と安易に選ぶのは危険です。
場所によっては土圧で潰れたり、騒音クレームの原因になります。
今回は、図面指示がない場合の「プロの選定基準」を解説します。
1. 決定的な違いは「厚み(強度)」
まず基本として、両者は強度が全く違います。
- VP管(厚肉): 肉厚で硬い。圧力配管や給水にも使われるほど丈夫。色は濃い目のグレー。
- VU管(薄肉): 肉が薄く軽い。内径が少し広いので排水能力は高いが、衝撃に弱い。色は薄めのグレー。
2. 「埋設」ならVUだが、駐車場は別
屋外の地中埋設排水管は、一般的に「VU管」が使われます。
理由は「安価であること」と「内径が広く流れが良いこと」です。
⚠️ 車が通る場所はVP!
ただし、駐車場や車両通路の下に埋める場合は注意が必要です。
土被り(埋める深さ)が浅いと、車の重みでVU管は楕円形に潰れてしまいます。
「車両荷重がかかる場所」や「深さが確保できない場所」は、迷わず強度の高いVP管(または耐衝撃性HIVP)を選んでください。
3. 「屋内」はVPが無難(音と衝撃対策)
屋内の天井裏や床下配管はどうでしょうか。
排水だけならVUでも機能しますが、最近のマンションや戸建て住宅では「VP管(または音ナイン等の防音管)」が標準になりつつあります。
- 遮音性: 肉厚な分、排水音が響きにくい。
- 対衝撃: 大工さんが床を貼る際、誤って釘を打っても、VPなら貫通しにくい(VUはサクッと穴が開きます)。
4. 最大の落とし穴「継手の段差」
これが一番やってはいけないミスです。
VP管にはVP用継手、VU管にはVU用継手を使わなければなりません。
もし、VP管に「VU用継手」を使ってしまうと、管の内側に「段差」ができます。
ここに髪の毛や汚物が引っかかり、将来的な詰まりの原因になります。
「管と継手はセットで使う」。これだけは徹底してください。
迷ったら「強い方」を選ぶのがプロ。
コストを気にして弱い管を使い、後で掘り返すことになれば、何百倍もの損失です。
こうした資材選定の「勘所」を、理由とともに教えています。