指定工事店が「取り消し」になる恐怖の境界線。「名義貸し」とみなされる行為とは?

指定取消通知書に絶望する経営者のイメージ

「仲間が無資格だから、うちの名前で申請してあげた」
「手数料をもらって、書類にハンコだけ押した」

業界では「よくある話」かもしれません。
しかし、これは水道法第25条の11に抵触する「名義貸し」という重大な違法行為です。
発覚すれば、指定取り消し(営業停止)はもちろん、水道局のホームページで社名を公表され、社会的信用も失います。

1. どこからが「名義貸し」になるのか?

誤解されがちですが、「下請けを使うこと」自体は禁止されていません。
問題なのは、「丸投げ(管理放棄)」です。

💡 セーフとアウトの境界線
  • ○ セーフ(適正な下請け):
    指定店が元請けとなり、自社の主任技術者が現場に行って指導・監督・検査を行うこと。
  • × アウト(名義貸し):
    指定店が書類作成と申請だけを行い、現場には一度も行かず、施工状況も把握していないこと。

つまり、ハンコだけ貸して「あとはよろしく」と無資格業者に任せきりにした瞬間、アウトになります。

2. バレるきっかけは?

「どうせバレないだろう」は大間違いです。
以下のようなケースから発覚し、芋づる式に行政処分を受けます。

  • 竣工検査でのボロ: 水道局の検査員に質問された際、現場の職人が答えられず、元請け(名義を貸した側)も現場を把握していない。
  • 漏水トラブル: 施工不良が起き、施主が水道局に通報。「誰が工事したの?」と追及され、実態が露見する。
  • 内部告発: 金銭トラブルなどで、名義を借りていた側がタレ込む。

3. 名義貸し以外の「取り消し」理由

⚠️ 以下の行為も「即・処分」対象です

  1. 不正な料金請求: 嘘の説明をして高額請求をする(ぼったくり)。
  2. 無届工事: 指定店なのに、面倒くさがって申請を出さずに工事をする。
  3. 指定要件の欠如: 主任技術者が退職したのに、後任を置かずに営業を続ける。

まとめ:失うものが大きすぎる

数万円の手数料欲しさに名義を貸し、何年もかけて築いた「指定店」の看板を失う。
これほど割に合わない取引はありません。
「うちはちゃんと管理するから、下請けとして入ってくれ」と言える体制を作ることが、会社を守る唯一の道です。

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