【代表挨拶】建設業の「墨出し」をやり直す。SUMITSUBO AI設立に込めた18年分の覚悟
今月、新しい会社を設立しました。
その名も『SUMITSUBO AI』。
建設現場で基準線を引く道具、「墨壺(すみつぼ)」から名付けました。
大林組から三栄工業に入社してこれまで18年間。
私は建設業という巨大な産業の中で、その「悪い部分」を嫌と言うほど肌で感じ、葛藤し続けてきました。
これは、単なるIT企業の立ち上げではありません。
自分自身が何より一番感じている建設業の理不尽さや非効率を、AIという新たな武器を使って、内側から変えていくための挑戦です。
産まれてからずっと見てきた、親父の背中
私の原点は、幼い頃から間近で見てきた「親父の仕事」にあります。
現場の最前線で汗を流し、誰よりも苦労している姿を見てきました。だからこそ、この業界で働く人たちがどれだけの重圧と責任の中で仕事をしているか、痛いほど分かります。
「建設業は3K(きつい・汚い・危険)だ」と世間では言われます。
しかし、現場の人間が本当に苦しんでいるのは、肉体的な辛さだけではありません。非効率な慣習、膨大な事務作業、そして「変わらないこと」への諦めです。
私は、親父たちが苦労してきたその歴史を、次の世代には引き継がせたくないのです。
「中の人」にしか分からない本質がある
昨今、多くのIT企業が建設DXに参入しています。
しかし、はっきり言わせていただきます。
「建設業に携わったこともない人には、本質的な部分で建設業の悪い部分を感じ取ることはできない」と。
外部から見て「ここが効率悪いですね」「デジタル化しましょう」と言うのは簡単です。
しかし、現場には現場の、職人には職人の「理屈」と「誇り」があります。
泥臭い現場の空気を吸い、理不尽なトラブルに頭を下げ、それでも建物を完成させてきた人間にしか分からない「痛み」があります。
私は18年間、その当事者として生きてきました。
だからこそ、表面的なツール導入ではなく、業界の構造そのものにメスを入れることができると確信しています。
それは決して、建設業者じゃないと分からない部分なのです。
常識を疑い、新たな基準(墨)を打つ
社名の「SUMITSUBO(墨壺)」には、「建設業に新たな基準を作る」という決意を込めました。
狂った基準線の上に、正しい建物は建ちません。今の建設業界に必要なのは、小手先の修繕ではなく、基準そのものの引き直しです。
我々は常識を疑います。
「積算は手作業でやるもの」「図面は紙で見るもの」「残業は当たり前」。
そんな業界の常識を、AIネイティブな仕組みで覆していきます。
建設業を、もっとクリエイティブで、もっと誇れる仕事へ。
株式会社SUMITSUBO AIは、現場を知り尽くした我々にしかできないやり方で、この業界を変えていきます。
株式会社SUMITSUBO AI
代表取締役 軽部 治