【代表メッセージ】「AIに使われるな、AIを使い倒せ」職人の誇りを守るために、私がSUMITSUBO AIを作った理由
こんにちは。株式会社SUMITSUBO AI 代表取締役の 軽部 治(かるべ おさむ) です。
日頃より、多くの建設会社様、そして現場の最前線で汗を流す職人の皆様に支えられ、私たちのAI技術が現場のお役に立てていることを心より感謝申し上げます。
今日は少し趣向を変えて、技術の話ではなく、「なぜ私がこの会社を立ち上げたのか」「AIを通じてどんな未来を創りたいのか」という、私の原点にある想いをお話しさせてください。
現場から「神業」が消えていく恐怖
私はこれまで、数え切れないほどの建設現場を見てきました。
そこで目にするのは、図面には描かれていない、ベテラン職人たちの「呼吸」のような技術です。
天候を見て工程を微調整する判断力、若手の表情一つで危険を察知する眼力。それはまさに「神業」でした。
しかし今、その景色が急速に失われようとしています。
「ワシらの代で終わりや。教える時間もないし、若いのも入ってこん」
現場で聞いたこの言葉が、私の胸に深く突き刺さりました。
このままでは、日本の建設現場を支えてきた「誇り」や「技術」が、人手不足の波に飲み込まれて消えてしまう。
「デジタルの力で、この匠の技を"永遠"に残せないか?」
その焦りと使命感が、SUMITSUBO AIの出発点です。
社名「SUMITSUBO(墨壺)」に込めた覚悟
私たちの社名にある「墨壺(すみつぼ)」は、大工道具の原点です。
木材に直線を引く、あのアナログな道具。一見シンプルですが、建物の基準となる最も重要な線を引くために、職人は墨壺を大切に扱います。
私は、AIを「現代の墨壺」にしたいのです。
- 職人の仕事を奪う「敵」ではなく、仕事を正確にする「相棒」。
- 監視するための「カメラ」ではなく、命を守るための「目」。
- 技術を盗むのではなく、次世代へ「線を引く(継承する)」ための器。
私たちは、「AIベンダー」ではなく、「職人の魂を継承する黒子」でありたい。その覚悟を、この社名に刻みました。
「温かいDX」を、共に作りませんか
世の中では「建設DX」「業務効率化」という言葉が飛び交っています。
しかし、現場の職人さんが置いてきぼりになるようなシステムなら、私は導入する意味がないと思っています。
「これがあったから、今日も無事に家に帰れた」
「これのおかげで、親方の技がちょっと分かった気がする」
そんなふうに、現場で働く人の体温を感じられるような「温かいDX」こそが、私たちが提供すべき価値です。
人手不足という厳しい冬の時代を、テクノロジーという灯火で、共に乗り越えていきましょう。